2015/04/18

ASUS Transbook T90 Chi ~ 懐かしき小型クラムシェル

さて。2月に dynabook tab S68 を買ったのだが、まったく使っていない。画面が狭いからである。液晶ペンタブレットとして使えるのではあるが、画面が小さいため標準設定だとアイコンがでかすぎ、お絵かきエリアが狭くなる。かといって、アイコンを小さくするとタップしづらい。ショートカットキーを使うには一度タブレット使用ポジションから手を移動させる必要がある。つまり、自分にあったお絵かき環境を構築し、それに慣れるまで使い続けなければいけないのだ。残念ながら、お絵かき環境の時点でいいソフトウェアが見つからなかったため放置している状態である。正直、標準アプリの Fresh Paint にレイヤー機能がある程度でよかったんだけど。

■懐かしの小型ノートPC ~ 物欲が上昇するまで

まぁ、dynabook tab の話はおいといて・・・会社帰りにヨドバシへ寄ったところ、何か小さいクラムシェル型ノートPCを見つけた。どこもかしこも Ultra Book 状態なので、とても懐かしい。しかし、こんな PC あったっけ? と思ったら ASUS の T90 Chi であった。

Transbook T90 chi
https://www.asus.com/jp/Notebooks_Ultrabooks/ASUS_TransBook_T90_Chi/

これ、最下位機種にもキーボードついてたのか!(T90 Chi、T100 Chi、T300 Chiの3機種中、T90 Chiが最下位。キーボードの有無については dynabook tab と混同(汁)
サイズ感は完璧。キーボードにトラックパッド/ポイントがないのが難か。画面が安物の7インチWindowsタブレット比べ 8.9インチと大きいものの、解像度が 1280x800 と低め。どうせなら 1920x1200 にしてほしいところだが、まぁ、それはそれ。
分離するタブレットPCなものの、ここまで一体感があるのなら、クラムシェル型として運用するのは全く問題がない。値段が少々たかいけれども・・・(6万5000円前後)
SSD が 32GB だと 4万5000円前後と急に安くなるが、これは Microsoft Office がついていない。これはいかん。まぁ、使うときは、仕事ぐらいなんだけど。

と、興味津々である。

いつか買うなら、いつ買っても同じじゃない」

と、社外セミナーに参加するタイミングでご購入することにした。

ちゃきーん


■使い心地~ハードウェア的な部分

結構、どこのレビューでも言われているが、キーボードと本体をつなぐヒンジがもっと開けばよかった。机の上で使うのは問題ないのだが、膝上では最大に開いた場合、かなり上から覗き込む状態になってしまう。屋外でテーブルがないところで使うには厳しい。

これで最大角度。ちょっと浮いた感じになる
もうちょい開きたいが、バランスの関係で厳しそう

キーボードには手前と奥にゴム足があるのだが、ヒンジを開いた場合、後ろ側が浮き上がる。ヒンジ部の足はプラスチックなため手前のゴム足だけではホールドしきれず滑る場合がある。滑りのいい机の上などで使う場合はちょっとだけ気に留めておいたほうがいいかもしれない。

キーボード部にトラックパッド/ポイントがあるとよかった。キーボードのサイズから言えばトラックポイントか。疑似トラックパッドなら、TouchMousePointer というのが神アプリだというのを聞いた。ちょっと入れてみよう・・・

TouchMousePointer
http://www.lovesummertrue.com/touchmousepointer/ja-jp/

こ れが、画面の一部、または全画面をトラックパッド代わりにしてくれる。右下ぐらいのエリアを選択して、ぐにぐにスワイプすれば、マウスカーソルが現れ、 タッチパッドになってくれる。Windows 8.1 で使うと、画面が暗くなり中央にダイアログが表示される際と、モダンUIの時に使用できない。普通にタッチはできるので問題ない範囲。キーボードから手を離す必要があるけども、これならマウスを持ち歩かなくてもよさそうだ。
本体側に Windows のハードウェアキーがないのもちょっと厳しいか。Winタブ本体のみで Screenshot を撮るのは Windowsキー + 音量下 なんだが、これが使えないのである。正直、Windowsキーはたま~にしか使わないのであるが、そのたま~にの時にないのは不便だ。いなくなって、ようやく必要だったことに気づく、みたいな。

キーボードとの接続というかドッキングはマグネット式になっている。しかし、液晶が上向きになるようにセットできない。タブレットとして使うけどキーボードも一緒に持つ、ということができないんである。よくできやがった磁石である。しかし、接続する位置にシリアルやら適合マークやらのシールが貼られているのはどうなのか。とてもかっこ悪い。

シール群。シリアルは親指のところ

本体はタブレットPCなので、傾き検知で縦横に表示が変化する。ちょっと移動するとき油断すると縦横切り替えが発生して、デスクトップの Window 表示が壊れる事が少なからずある。どうせなら、キーボードつけていたら横固定とか、そんな風にしてくれんかな。ちなみに、現在の向きを固定するには チャーム(画面右から左へスワイプ) → 設定ディスプレイ である。右手のみで切り替えることができるので、不便に思いつつも頻繁に使っていきたい。

キーボードはなかなかいい。ちょっとキーが縦長なのが気になるが、タッチタイプは自然にできた。慣れだどうだという前に自然に扱えた。あくまでも「私は」の話で。ちょっと慣れないのがカーソルキーだ。指を 3 本並べて使うには狭すぎた。文字を打つのにはいいんだけどな~、と。
あとは、スリープからの復帰時にちょっとラグいことがあるぐらいか。キーボードも充電が必要なのだが、充電用USBポートがクラムシェル状態で本体は右、キーボードは左というのはどうなのか。どうせなら、ドッキングさせたら一緒に充電してくれればよかったのに。

カーソルキー周りが特に狭い
通常のキーも縦長だが、こちらは気にならない

■トラブった話 ~ Ctrl と CapsLock を入れ替える

さて。私は左 Ctrl は A キーの隣にないとダメな派である。デスクトップPCの普通の大きさのキーボードだと入れ替えなくても使えるのだが(デスクトップPCの左Ctrl は、小指の付け根で押している)、ノートPCや薄型キーボードだとかなり苦労する。
レジストリを直にいじるのもいいが、最近は下記のソフトを入れている。

Ctrl2cap
https://technet.microsoft.com/ja-jp/sysinternals/bb897578.aspx

するとどうだ。Bluetoothキーボードがエラーで反応しなくなってしまった。Bluetoothマウスもエラーと表示されるのだが、こちら利用できた。エラー出たままだけど。
これが、設定反映後、再起動が必要になるので、てっきり Windows Update が悪さしているものだとばかり思い苦悩していた。どれくらい苦悩したかというと、ASUS にメールでサポート依頼を出しつつ、2回PCを初期状態に戻したぐらいである。
だってあれだよ? Microsoft のサイトから落としたんだよ?(TechNet: 開発者コミュニティだけど・・・)ほかの PC にも入れていたんで、Bluetooth キーボード直撃なアプリだというのが全く分からなかったんである。入れたソフトが、Office、Chrome、Firefox、秀丸エディタ、TouchMousePointer、それと Ctrl2cap だけだったので、最終手段で 1つ 1つアンインストールしてみてようやく気付いた。だって、他のPCで動作しているソフトだったしさ、わかるわけないじゃん! みたいな。

ということで、T90 chi に限ったことではなく、Windows 8.1 で Ctrl2cap を使うと Bluetooth キーボードは動作しなくなるようだ。この原因が判明するのに3日かかった。つまり、セミナーに持参するつもりだったのに持っていけなかったという。も~

結局、いにしえより伝わるレジストリ直改変で事なきを得る。

CtrlとCapsを入れ替え! Windowsのキー配列をカスタマイズ
http://ascii.jp/elem/000/000/927/927191/

原因特定したものの、究明のために Office は削除済み。ストアで Office を再インストールしようとしたら、「買えよ!」って言われたので、再度工場出荷状態に戻す必要があったという・・・(初期状態では、スタート画面に Office インストール用のパネルがある)。

■まとめ

拡張性が皆無なのがアレだが、本体が Winタブだからしょうがないか。標準サイズの USBポートとか、外部ディスプレイ端子とかあったら完全にノートPCだしな。 と、延々と不満ばかり挙げてはいるが、それは製品の出来がかなりいいからである。あとキーボード側を重くして、もうちょっとヒンジを開くようにしたら完璧なのにね! ・・・というか、そのような要求を満たすキーボードを別売りしてくれないものかな。

画面の解像度は低いものの、タブレットPCとしても画面サイズ 8.9 インチと大き目なので、とても快適に使える。薄いし軽い。まさにクラムシェルとのハイブリッドである。てか、キーボード付きWinタブって、まったく興味がなかったけど、とてもいいものだったのだな。

正直、とてもいい買い物をした。久々の Hit だ。
小型ノートPC好きにはぜひお勧めする。

で、先に「いつか買うなら、いつ買っても同じじゃない」と述べたが、これは間違いであったことをお詫びする。なぜなら、

「欲しいもの買ったら、また次に欲しいものが出てくるじゃない」

ってことである。何を買いたくなったのかって? それはまた後日・・・

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