2015/04/28

Nikon 1 J5 ~ 画質が(多分)向上したお散歩 or サブカメラ

さて。土日にようやくじっくり触ることができた J5。感じたことをまとまりなくつらつらと書き並べることとする。
タイトルの (多分)というのは、Nikon 1 シリーズは初所有だかからである。旧機種レビューとかで「この画質ならいらない」と思っていたが、「センサー改善されてるっぽいから買ってみるよ!」ということで。やはり、所有してない機種について批判するのはフェアではない。あと、新製品ニュースだけ見て、「レビュー」と銘打ってあーだこーだとスペックの話をしてアフィリエイトリンクをべたべた貼っている Blog は死ねばいいと思うよ。Google 八分になればいいと思うよ。

と話がとんだところを戻していってみましょう。

■画質について
旧型の Nikon 1 のセンサーでは、高ISOとなると、それはそれは見るに堪えないノイズが発生していた。ノイズというより、もやもやと網目状になり細部がつぶれコンデジレベルの画像と感じていた。
J5 になると、1インチセンサーにしては、というよりこれまでの Nikon 1 と比べてがんばっている。さすがに APS-C などの大きめのセンサーのデジカメには劣るが、格段の進歩である。やはり、センサーのメーカーが変わったんじゃないか? と。そのうちどこかが分解してくれるだろうから、おとなしく待つことにする。まぁ、一般消費者なので、どこのメーカーであっても、吐き出す絵がよければどうでもいいんですけどね。「○○製だったよ!」「えーっ!/そっかー!」という、自己満足レベルで。

色々なサンプルを並べるべきなのは承知しているが、めんどくさいので(コラ)、ノイズに関しては前記事を、サンプルは Flickr を参照いただきたい。じわじわと画像をUploadしていく所存。


■レンズはどうか
標準ズームである 1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM は、前玉が小さすぎ、見た目がしょぼく、正直どうなのかなーと思っていた。しかし、使ってみるとこれがまたとてもいい旧タイプの標準レンズは、電源を入れただけでは使用できず、さらにレンズ繰り出し動作を手動で行う必要があった。しかし、これは自動だ。マクロ域もまぁまぁこなし、レンズキャップの紛失もない

1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM  なんか2本ある・・・?

ただ、あまりにも小さいのでレンズ交換時に落とさないように注意だ。
あまりにも小さいのでレンズ交換時に落とさないように注意だ。
あまりにも小さいのでレンズ交換時に落とさないように注意だ。
ちっくしょー! 落としたよ! 壊れたよ!
あああああああああああああああああ!
はい。何度実行しても無駄です

リアキャップが結構かっちりはまるので、レンズを交換する際に手を滑らせて、石畳の上をコンコンとバウンドしながら転がった。見た目が大丈夫っぽかったのだが、電源を入れると思いっきりエラー表示に!
えー、屋外で使うの初めてなんですけど? 購入してから3日しか経ってないんですけど? えーと、修理する? GW 前じゃん? GW 中使えないよ? と自問自答を繰り返し、出た答えが「Nikon 1 自体が思ったより良かったから、ついでにレンズ買うってどうよ?」であった。
すぐにヨドバシへ向かい、Nikon 1 S2 ダブルレンズキットを購入。レンズの動作確認をしたら、その足で中野の聖地へ向かい、ボディのみ売り払った。さらに+追い金で  1 NIKKOR 18.5mm f/1.8 の中古品を購入する散財っぷり。いいんだよ、バラで買うより安いんだから! 買い取り額も 10%アップするしな! ・・・もう、秋まで大きな買い物できない orz
ちなみに、Nikon では修理費用が希望小売価格の半額より高くなると全損扱いで修理不可となる。10-30 の場合は 2万前後だなー。とりあえず、後で見積もりだけとるかな。
ということで、標準ズームはとても壊れやすいレンズなので、落とさないように気を付けよう

1 NIKKOR VR 30-110mm f/3.8-5.6  はだめだ。35mm換算で、81~297mm 相当なのだが、最短撮影距離が 1m もあるのだ。これではマクロ域で戦えない。小さいものを画面いっぱいにとらえたいとなると厳しい。とはいえ、撮影倍率が35mm判換算で 約0.28倍というから、普通の 70-300 の安望遠レンズと同等かそれ以上には寄れるのだが、それはフルサイズ比である。いつも使っているボディは APS-C / micro4/3 なので、余裕でもっと大きく写せるんだよね。私には帯に短し襷に長しといったところ。

使用時は手動でレンズを繰り出す必要あり望遠側までズームしてフード付けるとかっこ悪い

 1 NIKKOR 18.5mm f/1.8  は・・・まぁまぁか。35mm換算 50mm(49.95mm)という標準レンズである。期待するレベルほどではないがそこそこ寄れる。常用するなら断然 10-30mm なのだが 、こっちでもいいかー と。レンズの明るさから、ポートレートやペット向けという感じである。フィルタも付けられるので、別途いろいろ変なものをつけて遊べそうなところもよろしい。


標準レンズ。すごく軽いフィルタ枠があるのでこういう遊びもできる。久々の魚露目8号

なんか、1週間経たないうちに、レンズが 3本になってしまった。あとは広角ズームと超望遠レンズ買えばシステム完成じゃね? ・・・いやいや、両方合わせれば 15万かかるじゃないですか! と、ここはぐっと我慢である。

ちなみに、Fマウントのレンズはリアキャップが溝にはまる角度が120度毎だったが、1NIKKORは決まった向き・角度でしかキャップを はめることができない。これはとても不便だ。屋外でレンズを素早く交換・収納ができない。かぶせ式のリアキャップとか出ないかなぁ・・・という 感じである。


■マウントアダプタ FT1 ~ レンズ資産を生かす
Nikon のレンズはそこそこあるぞ。よし、これはマウントアダプターだ! ということで、Fマウント-1Nikkorマウントアダプター FT1 も同時に購入した。焦点距離が 2.7倍となり AFも効くというありがたいものである。AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED をつければ、疑似さんにっぱだ! 正確には 283.5mm 相当だけどな。

で、当初、「まったくピントが合わない」と言っていたが、それは室内で光源が蛍光灯のみというのが原因であった。まぁ、目で問題なく見える明るさであれば、ちゃんと合ってくれよ! と思ってもしょうがないじゃない。晴れた屋外であれば、ちょっと昔のカメラぐらいの速度で AF が合ってくれる。こう、前後にじーこじーこと動いて合うという感じ。もし、マウントアダプターがない状態で、この AF 速度ならかなりの不満を感じることだろうが、マウントアダプタ経由で AF というかなり無理なことをしている自覚があるので、このレベルなら納得できる。中央1点しか AF ポイントが効かないのがアレだが。

1インチセンサーということで、被写界深度も深くなる。これはいい買い物をした、と思ったのだが、1点問題が。(105mm マクロ使用時に)パープルフリンジが出まくるのだ。光の強い明るいところと暗いところに紫色のにじみが出るアレである。やはり、センサーが追いついていないんだろうなぁ・・・とか。ということで、補正してみよう。

Capture NX-D で無編集出力 等倍
Caputer NX-D で
軸上色収差補正100(Max)
等倍
Lightroom でフリンジ軽減 適用量20(Max)等倍


Capture NX-D では、ある程度の補正はできるが、補正値を最大にしてもまだパープルが残っている。Lightroom でも若干まだ残っているように見えるが、ほとんどわからないレベル。さらにパープル(またはグリーン)のフリンジを追い込む設定があるので、Lightroom のほうが優れている
ただし、Lightroom はまだ Nikon 1 J5 の RAW に対応していないため、現状で最善の結果を得るには、

Capture NX-D で RAW を TIFF で保存Lightroom で編集

と いう手順を踏む必要がある。一度 TIFF に変換しているのは、JPEGを再編種すると画質が劣化するからであるな。正直、そこまで劣化を見極められる目を持っているか? というとそうではないが、最善策はとるべきである。Lightroom での RAW 対応は最低でも 1か月はかかるだろう。夏までの辛抱だ(?)。

Capture NX-D はメーカー純正とはいえ、所詮無料ソフトである。Lightroom と同じ土俵で戦おうなどおこがましいにもほどがある。ちなみに、Capture NX-Dは市○ソフト○○ラトリー製らしいので、なるべくなら使用を避けたい。おぢいちゃんの遺言で絶対買ってはいけないメーカーなのである。いや、もう10数年前の話 なのだが、私が全く関与していないところで逆切れされて、出入り禁止になったらしいのである。知らないけど。Capture NX2 を買っていたのになぁ・・・あれはいいソフトだった。


 
■4K 動画と静止画切り出し ~ 純正ソフトはゴミだった
J5 は Nikon で初めて 4K動画(3840x2160)に対応した(んだよな?)。15fps だけど。動画には全く興味はないのだが、動画からの静止画を切り出すことができ、800万画素相当の画像が得られるという。Panasonic のデジカメで「すごくいい」と言われていた機能だが、いかんせん Pana の 4K 撮影可能機種は、コンデジでも 10万前後でそう簡単には購入に踏み切れなかった。しかし、J5 なら半額以下! もうちょっと頑張って 20fps ぐらいはできてほしかったところではあるが、安価な機種にも関わらず対応してくれたのは素晴らしい。
まぁ、4K 動画からの切り出しは、デジカメの機能ではなくビューアーソフトである Nikon View NX-i の機能である。デジカメでバッテリー食いながら 1コマを選ぶというのは現実的でないので、外部ソフトウェアでの対応というのは問題ない。

で、問題は micro SD の転送速度である。もし、高速メディアを利用しないと 4K 動画が取れない、となったらどうしよう! カタログスペックで、該当する記述がないし! とかなり苦悩していた。しかし、UHS-I 対応であれば、特に高速書き込み対応メディアでなくても問題ないようだ。ちなみに、発売時に付いてきたメディアは、SanDisk の Ultra PLUS シリーズの 8GB。USB 3.0 のカードリーダーで PCに転送したところ、読み込みは 30MB/s 程度の品だった。で、タブレットPC に入れていた Transcend の 64GB UHS-I 対応品でも問題なく動画が撮れたので、全く神経質にならなくてよかったようだ。

ということで、撮影編である。J5 には動画ボタンも用意されており、静止画撮影モードでも動画をすぐに撮ることが可能。さらに、動画撮影中でもシャッターボタンを押すことで静止画も撮影できる。最近、よくあるタイプのアレである。ただし、4K モードでは、静止画も撮影することはできず、静止画撮影モード中では 4K 撮影はできない。別途モードダイヤルを動画撮影に切り替え、4Kモードに設定する必要がある。通常の動画には全く興味がないので、早速 4K モードにしてみる。

マニュアルに記述のあるフォーカスポイントが出てこない。FullHD以下の解像度だとでてくるようだ。モードによって制限があることをちゃんとマニュアルに書いておいてほしいもんである。ということで、フォーカスエリアは自動判別され、動画撮影を開始してからその被写体にピントを合わせ続けるようだ。最初にピントが合わない状態で撮影し始めると、そのまま意図しない被写体にピントを合わせ続けようとするので、最初に被写体をとらえてから撮影開始したほうがいい。屋外で明るいところだと、絞りは F11 になってしまう。1 NIKKOR は F8.0以上に絞ると画質が著しく劣化する傾向があるので、絞りの変更はサポートしてほしい。背景をぼかすことも難しくなるし。室内だと、絞り開放あたりをうろうろしてくれるんだが・・・この露出プログラムはもうちょっと改善されないものか。単に設定をよくわかってないだけかもしれんが。
あと、よくシャッターボタンで撮影を開始しようとして、警告メッセージ「このモードでは静止画の撮影ができません」ダイアログを出しまくった。構えたときにシャッターボタンに指がかかるため、そのまま押下してしまうのだ。動画ボタンはさらに端っこじゃん! という。どうせ、静止画撮影できないのだから、動画撮影を開始してくれてもいいんじゃない? と思う次第である。はい、慣れの問題ですね。

動画撮影時の不便さは置いといて、撮影動画から静止画を切り出してみることにする。
ViewNX-i で動画を選択し、読み込みに含めるアイコンをクリックしてからようやく再生である。単に動画ファイルをダブルクリックしても再生されないため、もう、色々とぶち切れそうになりつつ、試行錯誤の上でようやくわかった次第である。しかし、読み込みに含めるを解除する方法がわからない。しかし、深く気にしないことにする。

で、動画であるが、さすがに 15fps。若干のカクカク感は否めない。それ以前に 4K モニタ持ってないので、動画といえど完全に静止画切り出し用である。
しっかし、やっぱりマクロ域だと全くピントが合ってないな! と思いつつ、抜き出した画像を確認・・・なんじゃこりゃ!
ブロックノイズまみれで見るに堪えない。ピントが合った像になっているところはマシなものの、肝心のボケはまるで 256色に変換した画像のようなブロックノイズである。正直、今回 J5 の購入を決断したのは、4K 動画の切り出しなんだけど! どうすんの! もしかして動画の切り出しってのは全く使い物にならないのか?!
これに気づいたのは、FT1 を利用して 105mm を使っていたからである。1 NIKKOR の標準ズームレンズを使用していたら、(屋外使用時に)F11 の絞りも相まって気づかなかったかもしれない。なかなかくっそきったねぇ設定をしやがる。

結構、静止画の画質に満足していたため、4K 動画の切り出しが Nikon 純正ソフトのひどさっぷりに満足と怒りの入り混じった微妙な感覚に陥った。

ここで Lightroom である。まだ RAW ファイルは対応していないが、.mov ファイルの読み込みは可能だ。さらに動画からの切り出しも可能だ。すごいぞ Lightroom! 動画の切り出しといえば、GOM Player でもできるな。どれどれ・・・

ということで、FT1 使用時の画像は、かなりグロがかっているので、ここでは載せない。10-30mm での画像をどうぞ。ピントがいまいちだけどな。

ViewNX-i で切り出し等倍。ブロックノイズまみれ
GOM Player で切り出し等倍
Lightroom で切り出し等倍
等倍を見てもらってわかるように、ViewNX-i での処理はありえない。客をなめているのか? と問い詰めたい。4K 動画からの静止画切り出し機能は、カタログで謳ってはいけないレベルだ。
GOM Player と Lightroom での切り出しは、先の失望や怒りが解消される。デコーダーの違いなのか、標準のパラメータの違いなのかは分からないが、画質は同等で、若干 Lightroom が明るいかな? という感じだ。そのまま画像を編集することになるんだろうから、Lightroom で全行程を行ってしまうのがいいか。無料がいいなら、GOM Player をはじめ、任意の無料動画再生ソフトを試してみるといいかもしれない。

しかし、あまりにもひどいので、「ViewNX-i での切り出しは、単に設定の問題で、ちゃんとした方法があるんじゃないの?」と疑問に思うかもしれない。私の切り出しの設定は下記のとおりである。


 もし、別に設定があるのであれば指摘いただければ幸いである。謝っちゃうぞ!


■まとめ
なんか、Lightroom 最高! という落ちになってしまったが、そういうもんである。
しかし、コンデジサイズでそこそこの画質、マウントアダプターで Nikon Fマウントの Gレンズなら AF が可能。望遠、マクロは人生、というのであれば、標準ズームキットとマウントアダプタを勢いで買ってもいいのではないだろうか。
「俺は写真が趣味だぜ!」という人のメイン機にはならないだろうけど、ちょっとだけいい写真が撮りたいときに気軽に持ち出せるサブ機、お散歩機、という感じでいかがでしょうかね。



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