2022/05/21

NANOTE NEXT レビュー ~ ドンキ UMPC を買った話

ということで ドン・キホーテ である。情熱価格を謳い、すごく安いけど「初心はこれを買っちゃダメだろ?!」というスペックの PC を量産しているドン・キホーテである。
しかし、UMPC の第3弾、NANOTE NEXT はメモリが 8GB でストレージが SSD だという。まじかよ。1つ前の NANOTE P8 (ドンキ UMPC 第2弾)はメモリが 8GB だったがストレージが eMMC だった。これで同じ 3万2,780円(2万9,800円+税)というのは、UMPC としては安いのではないだろうか。と言うか、安いだろ。OS代1万として、ハードウェア代が 2万かよ。ただし、SSD が交換可能だった場合。


■CPU : Intel Pentium J4205 1.5GHz(最大2.6GHz)クアッドコア
■GPU : Intel HD Graphics 505
■ソフトウェア :
  OS / Windows 10 Home
  Office / Office Mobile 内蔵
■液晶ディスプレイ : 画面サイズ 7 インチ / 画面解像度 1920×1200 IPS
■タッチパネル : 10ポイントマルチタッチ 静電式
■メモリ : 8GB LPDDR4
■ストレージ : 64GB SSD
■Wi-Fi : 802.11 b/g/n
■Bluetooth : Ver 4.0
■カメラ : 正面0.3MP
■サイズ / 重さ : (約)181×113.6×19.6(mm) / 約 560g
■バッテリー :
  容量 : 7.6V / 2050mAh
  連続使用時間 : 約7時間
■インターフェイス : Type-C端子 / USB3.0端子 / microHDMI端子 /
  3.5㎜イヤホン端子 / スピーカー(×2) / マイク /
  microSDカードスロット (256GBまで対応)
■付属品 : ACアダプタ(約1.6mヘッド含む)
■生産国 : 中国

 

 ということで、ちょっと迷った末に注文し、4月28日に着弾。
筐体は小さく重量は約560g というのだが、体積が小さい分、なかなかずっしり感がある。
見た目が安っぽいという声もあるようだが、金属筐体で十分高級感がある気がする。つまり、私は安上りなのだ。
 

LCD は7インチながら、解像度は 1920×1200 と細かい。アホかよ。もちろん、ドットバイドットだと文字が読めないので、デフォルトで文字サイズが 200% になっていた。まぁ、でかすぎるので 150% ぐらいにして Windows Update を始める。
まず思ったのが、とにかく筐体が熱くなる。Windows Update するだけですんごい熱い。サーモスタットの温度計とかないので、何度かと言われるとわからんが、とにかく熱い事だけは確かだ。

キーボードは記号周りこそ変態配置だが、アルファベット部は普通の配置である。音引き(-)の位置さえ慣れれば、タッチタイピングは可能だった。「-」「、」「。」の位置さえ慣れれば使えそう、とは思うのだが、長文打つには辛い。twitterやメールレベルでは問題ない感じ。
また、よく小型キーボードである、手で抱えて親指タイピングはかなりキツイ。私は少々手が小さいので、そこらへんも加味していただければ。

マウスカーソルを動かすセンサー部はこれまた使いづらい感じ。指をセンサーの上に滑らせてマウスカーソルを移動させるのだが、画面が小さいが解像度が高い(広い)ため、何度も指を滑らす必要がある。まぁ、そういうときはタッチスクリーンなんだから指で押せってことなんだろう。ちなみに、センサーを軽くタップするとマウスクリックになる。しかし、叩き始めと叩き終わりが同じ位置でなければカーソルが動いてしまい、うまくクリック判定にならない。また、マウスホイールに当たるものがないため、これまた使いづらい。あるのか? 知らんけど。Fn+カーソルキーで、Page Up/Down で対応するしかない(のか?)。

電源は、USB Type-C だが、12V 2500mA という変態仕様。だが、USB Power Derivery に対応しているので、対応している USB 充電器やモバイルバッテリーがあれば、外出時に AC アダプタを持っていく必要はない。試しに PD 45W(15V 3A)の USB充電器を使用したところ無事使用できた。しかし、持ち出すならもっといい PC を持ち歩きたいものである(台無し)。
それで一番ダメなところだが、バッテリー駆動の場合、電源モードを最大のバッテリー残量まで下げても、2時間ももたない。1時間弱ぐらい使えればいい部類だと思われる。公称7時間とは、どのような計測をしてやがるのか見当もつかない。正直なところ、電源確保は必須である。

さて、ある程度触った感じだと、「もっさり」とまでは言わないが、若干遅い。
ブラウザでのページ表示やら、設定を開くやら、スリープの復帰やらが、0.5~ワンテンポ遅れる? と言う感じである。超低価格のスマホみたいな感じ? と言えば伝わりやすいだろうか。正直、この値段でこれならアリなんじゃないかと思える。
液晶を回転させて、タブレットとしても使える。が、Windows Tablet と使った人にはわかると思うが、WinTab って何に使うんだよ? って話もある。


と言うことで、SSD の交換をしてみた
M.2 接続の 2242サイズの、mSATA タイプであればいいらしい。

さて、SSD 交換後に、電源ONから、Windows のサインイン画面が出るまで約40秒(電源LEDが光ってから計測)、サインイン後から Chrome を立ち上げ初期表示が終わるまで約15秒。立ち上げ直後の慌ただしい状態から考えれば、こんなものかな? という印象である。

ということで、しばらく使ってみた。
欠点と言えば、

1時間程度のバッテリー駆動時間
・裏ブタのシリアルのシールの印刷が剥げやすい
・若干のもっさり感
・結構な熱

という感じ? 改めて述べるが、製品仕様で連続使用時間は約7時間と謳っているが、これは大嘘である。省エネモードで2時間持たない。1時間程度でもいいところだ。SSD 交換前提で、バッテリーさえ許容出来たら悪くない。

ただ、今の時代に1時間程度しかバッテリーがもたない PC を、屋外に持ち出そうという気になるかかなり疑問である。持ち歩くならば、PD給電対応のモバイルバッテリーが必要と言える。
SSD+モバイルバッテリーで、+1万の出費を許容できるかと言う感じか。

ということで、バッテリー駆動時間以外は値段の割にはかなりいい PC、というよりガジェットである。最大の問題は、「コレを何に使えばいいんだ!」という。いや、値段からおもちゃなのはわかるんだけども。

正直なところ、10インチ程度のノートPCが死に絶えてしまった今、小型PC の選択肢は少ない。NANOTE NEXT を積極的に勧められるかとの問いには言葉を濁さざるを得ない。
まぁ、バッテリーの件は不具合だったらいいな! とか思いつつ、なんというか、実用品ではないが、オーパーツみたいな…いや違うな。縄文式土器みたいな PC である。

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