2013/04/15

安価 Ultrabook もどき ~ ASUS ZENBOOK UX32VD

ということで、買ってきた ZENBOOK。本来の(?)ZENBOOK の系統は、MacBook Air クローンと言ってもいいぐらい、ロゴがなければ Air だよね、という「本当に」薄いものであった。しかし、この ZENBOOK UX32VD (以下 UX32VD) は HDD を採用しており、見た目は薄そうだが、それは手前で底を湾曲させ薄く見せているという、似非 Ultrabook である。いや、Ultrabook の定義は、液晶が 14インチ以下であれば、厚さ 18mm までとされており、UX32VD はそのぎりぎりの 18mm なのだ。似非とつけてはだめだよ! 本物の Ultrabook だよ! ・・・しかし、見せ方がせこいのである。それはおいといて、Windows 8 の使い勝手と一緒に確認していこう。

■とりあえず開封の儀

さて、開封である。かっこよさげな箱を開くと、でーんと鎮座しておられる。付属品は USB-LAN アダプター、ディスプレイポート-RGB変換コネクタと持ち運び用のキャリングケース。本体用のキャリングケースもついているが、特にクッション素材が使われている様子はなく、傷つき防止レベルのようだ。タダでついているならまぁいいかという感じだ。

結構お高級感がある。感までだが
変換コネクタ類。キャリングポーチ付き
パースがついて台形になってるが、普通の長方形

ACアダプタは MacBook とそっくりな四角型。見た目はおしゃれである。しかし、もちろんマグセーフ(磁石で PC本体とくっつけるやつ。強い力をかけると本体を破損することなくぽろっととれるやつ)ではない。まぁ、こればかりは取扱いに気をつけねばなるまい。

Apple の AC アダプタもどき

筐体はアルミ。しかし、これが薄い。見た目は安っぽくないのであるが、実際手に取ってみるとこのアルミの薄さが気になる。特に裏面。通常使う分には気にならないのだが、裏返すとキッチン用品の風格を漂わせている。まぁ、単なるプラスチックよりはいいかなーという。そんなに安っぽくはないのだが、MacBook を使った後だと質感の差に少々不満が出るかもしれない。ただし、先に言った通り、裏返さない限り大丈夫だ。


HDMI のシールが曲がっている。なんという ASUS クオリティ


■はじめての Windows 8

まず、UX32VD はタッチパネルではない。これはわかっているから大丈夫だ。
・・・さて、本体の感想はおいといて、Windows 8 PC の初所有である。ここら辺は Win8 初心者ということで、勘弁してもらいたい。これは、PC の評価ではなく、Windows 8 の評価だということをご理解いただきたいとか思いつつ。

Windows 8 起動!

無事起動できたので、早速環境を整えてみる。・・・Login 情報が Windows Live ID だと? うわー すげー不安だ。まぁ、いいや。
相変わらず、Modern UI はわけわからんな。デスクトップは・・・ああ、Aero がなくなるとすげーしょぼくなるな。
じゃぁ、Skype 入れるか・・・Windows 8 用を選んでと・・・。え、デスクトップに表示されないの?! スタートメニューから立ち上げるのか。しょうがない、Skype はと・・・全画面表示じゃないか! なにこれ! Skype と IRC を立ち上げて、全く別の人と話をしている私にはこんなもん使い物にならない。Window 化するメニューもないし、右クリックして発言を編集する機能が無い(見つからない)。なんだこれは・・・。

(ぐぐる)

デスクトップ版あるのか。じゃあ、コントロールパネルからアンインストール・・・リストにねぇ! じゃぁ、Modern UI の設定からアンインストール・・・の項目がねぇ! まさか、アプリのパネルを右クリック・・・削除があった。くそが!
あ、カレンダーとか、天気予報とかこれ? 天気予報、千葉になってるよ。立川(住んでいる場所)に変えなきゃ。・・・変えられねぇ! ああ、とりあえず立川を追加して、デフォルトに設定して、千葉を削除と・・・。めんどくせぇなぁ・・・

デスクトップに戻ってと。あぁ、タスクマネージャーって見た目がかなり変わったなぁ。・・・Moderen UI で立ち上げたアプリも動いたままだよ! なんだよこれ、タスクマネージャー以外から殺せる術あるのか?!
ああ、左上にカーソル合わせて、起動中のタスクが表示されたら下にカーソル移動させてタスク?パネル?表示を出したままにして、それから任意のアプリを右クリックさせて終了か。なんで動かしているアプリ自体に終了メニュー無いんだよ!
地図アプリ、すげー。真っ白なままだ! よくこんなのリリースしたな! (ぐぐる)アプリストアで更新する必要あるのかよ。うわー、更新した後も移動させようとするとぷるぷるするわー。付け焼刃アプリすぎる。Google に勝てるわけないだろ!

・・・はい。悶絶&わからないことだらけ!

ちょっと触ってみただけなのに、従来のスタートメニューが無いと本当につらい。とはいえ、旧PC からある程度の環境を移行。もちろん、デスクトップしか使わない。唯一、yoono が動かなくなったぐらいか。おそらく、twitter の API の問題であって、これは Windows 8 の問題ではないだろう。
Office 互換ソフトは削除。Office 2013 Home (Word と Excel のみの Edition) 入れとくか。ついでに、Windows 8 も Pro にしておこう (安い時に買ったシリアル)。


■本体使用感 ~ Win8 がクソなのは置いといて

さて。キーボードは力を入れればたわむ。しかし、キーを打つのに一撃必殺の打撃を入れるような人間ではないので全く問題ない。通常に使う分には、たわむことなくかなり快適に使用できる。バックライトもついているので暗い場所でも大丈夫である。キートップ上のひらがなも、アルファベットと同サイズででかでかと表示されているわけではなく、右下にちいさく配置されている。難を言えば Fn キーが左側にあるぐらい。私は右側の方が好みだ。

ディスプレイは、13インチながら、1920x1080 のフルHDである。いくらなんでもこれは細かいだろうと思っていたのだが、実際に使ってみるとドットバイドットでも違和感を感じない。逆にジャギが目立たずきれいに見えると錯覚する。24インチ 1920x1200 の LCD と並べると、横幅が同一なので、LCD はもっと細かくてもいいんじゃね? とか、30インチの 2560x1600 の液晶がほしくなってしまうので危険だ。
ただ、近年の液晶は、どちらかというと青っぽいのだが、これは黄色っぽい。単体の LCD と違って色温度の設定という項目はないのでそのまま使用している。特に色に厳密さを求めるフォトレタッチなどは別PC で行うため、深くは考えないようにしている。

外部 GPU として GeForce GT 620M を搭載している。しかし、まぁ、とりあえずはだ。なにも試していない。後で、Steam を入れて、何かしらのゲームでも試してみようかというところではある。一応、旅行&帰省時用 PC を兼ねているので、Intel Graphics HD4000 では心もとないと思っている次第である。

外部接続用端子として、USB3.0 ポート x3、HDMI ポート、SD カードリーダーがある。
USB ポートに関しては、メーカーによっては左右に 1口づつというのもある中、右に 2口、左に 1口である。外付け光学ドライブで 2口仕様のものが多いため、2口隣接しているのはとてもありがたい。

と、本体に関してはいいこと尽くめ・・・ではない。

Ultrabook は傾斜をつけ、パームレスト部が最薄となっているものが多い。ZENBOOK もそのタイプである。しかし、UX32VD は、単に厚い部分から湾曲したデザインで、お皿のように高さはほぼ一定、淵だけ薄いという見かけ倒しタイプである。見た目はとてもいいのだが、このデザインが別のところで大きな影響が。しばらくタイピングしていると、手首~腕の部分に角がめり込んで痛いのだ。キーボードはそこそこ感触がいいのに、腕が痛くなるパームレスト。長時間のキーボードの使用は覚悟が必要である。いや、本当に痛いんだって。

もう1つの不満点は HDD が煩い。値段の割にデザインを頑張っているため、防音という概念が無いのだろう。しかし、カリカリとアクセスするのはいいとして、アクセス音とは別のビープ音か? と思われるような「プッ」という音が頻繁に鳴る。本当に HDD からなっているのかは謎であるが・・・
HDD はアイドル時でもずっとアクセスしている。カリカリいいっぱなし、多少静かになったら「プッ」と音が。これは、本体ボリュームでは調整が利かない謎の音である。電源点けっぱなしで 2-3分ごとに変な音が鳴る。一定間隔というわけではなく、決まった法則は無い。
HDD のカリカリに加えて、メモリ 4GB は少々心もとない。というか、このカリカリオンはスワップではなかろうか? 一応、24GB の SSD をキャッシュとして使用しているらしいが、さっぱり実感がわかない。ブラウザも多少の引っかかりを感じるし。
少なくとも、MacBook Pro 13インチ版では (HDD 320GB、RAM 4GB、Bootcamp による Windows 7)このようなことはなかった。Windows 8 が悪いのだろうか?

なんというか、カタログスペック完璧、実際の使用感はちょっとアレ、という感じである。


■アレ解消へ ~ SSD、メモリ換装

キーボードはいいとして、この HDD と謎の異音はいかんともしがたい。枕元 PC として購入したのでなおさらである。じゃぁ、どうするか。戦うしかない!

ということで、256GB SSD と 8GB メモリとドライバー、USB-SATA ケーブルを購入である。
SSD は Plextor の M5 Pro である。9.5mm 7mm 厚で信頼性の高そうなの、というチョイスである。

バックアップソフトに、EaseUS Todo Backup Free5.8 というものを導入。よくわからないので、システム バックアップとディスク&パーティション バックアップ両方行う。復元するのは別 ドライブになるので、どちらがいいかわからないのだ。
あまり PC をいぢってないので、40GB 程度あれば余裕っぽい。

2017.12.30 追記
現時点でのEaseUS Todo Backupの公式はこちら
https://jp.easeus.com/backup-software/free.html


買ってきた SSD にシステムバックアップの復元を行う。ちなみに、外付けにした SSD は A: ドライブにアサインされていた。復元の際にパーテーションのサイズの変更もできる。マウスカーソルをちゃんとパーテーションの境目からドラッグすると増減が可能だ。かなり位置の判定が厳しいため、最初は「変更できないのか!」と焦った。

さて、分解である。ちなみにドライバーは *型の T5H を使用。
ゴム足の下にねじ穴が! ってことはなく、見えている部分だけを外せばよい。ということで開いてみますかね。

購入 3日目にして保障無効にするの巻
写真が斜めっているが気にしない
 しかし、なかなかうまく外れない。どこか引っかかっているのだろうか? と少々ビビったが、単にヒンジ近くが両面テープで固定されていただけだった。ビビらずに「えいやっ!」とはがそう。
分解する際に気づくのだが、この背面、すごく薄い。なんというかステンレスっぽい。旧式の台所じみている。踏むと曲がるだろう、間違いなく。てか、踏んだ時点で大概の ノートPC は壊れるだろうから気にしない。しかし、薄くてペラペラである。

無事外れた。これからバッテリーにてこずる

左上の両面テープがちょっとめくれてしまった

それは置いといて、まずは メモリ の交換。メモリスロットに鎮座しておられるのは 2GB である。これをさっくり 8GB へと。ちなみに写真は刺さりが甘い。後にちゃんと付け直している。

HDD がだるい。上の部分はいいとして、下側のネジがバッテリーの下にあるのだ。ということで、バッテリーも外さねばいけない。ちなみに、左右のスピーカーはバッテリー部に両面テープで接着されている。バッテリーを外してHDD のネジを緩める分には、ケーブルを外す必要はないが、写真右側のスピーカーはバッテリーから外したほうがいい。左のスピーカーはバッテリーから外さなくても OK だ。あとからくっつけるのだるいし。また、バッテリーとマザーボードを接続しているケーブルは、ネジを外すぐらいであれば接続したままで大丈夫。単に、うまく取り外せなかったという落ちである。
ちなみに、元の HDD は Hitachi製であった。

写真はメモリが浮いている悪い例。後で付け直した

ネジを外して、ちょっと持ち上げて、HDD の金具のネジをとって SSD に付け替えてネジ止め。バッテリー、スピーカーも戻して、さぁ、起動!

入れ替えた SSD は、無事 C: ドライブとして認識され SSD になったためとても静か。謎の「プッ」という音もしない。やはり、HDD が問題だったのか・・・? なにはともあれ、改善されて何よりである。
エクスペリエンス インデックスは下記の通りである。グラフィックは Intel HD4000 なのかな?

ノーマル状態
SSD、メモリ 換装後


■総評 ~ 枕元 & お出かけ用 PC 完成

正直、SSD 換装前は「やばい、外れだったか」と焦ったが、SSD へ換装後はは完全に異音から解放された。保障はなくなってしまったが、腕が痛くなること、液晶が黄色っぽいこと以外は完璧である。

今は、HDMI で外部 LCD をつなぎ、疑似デスクトップとして使っている。あとでもっとよさげなキーボードを買ってこようか。
ただ、無線LAN がなんかいまいち? たまに切れる時があるが、まぁ、大目に見る範囲で。数分もかからず復帰するので、通常使う分には問題が無い。Windows 8、ルーター、ドライバ、どれが悪いか切り分けに時間がかかるだろうから放置している。まぁ、Win 8 かドライバなんだろうけど。

後継機や新製品の出る時期で型落ち品になるから安いという話もあるが、本体 7万前後、SSD 2万前後、メモリ 5000円、端数含んで 10万円でこのスペックか。各々の個人的嗜好はあるだろうが、かなりいいスペックの PC と言っていいのではないか。持ち運びはちょっと重いかもしれんけど、その分、フルHD で GeForce入りである。もうちょい予算を都合して 512GB SSD にしてもよかったかもしれない。


総合的に、とてもいい買い物であった。

現在は見事な枕元 PC。キーボード代えたいところ



4 件のコメント:

  1. はじめまして。
    自分は同モデルで1GBのHDDへの交換を検討しています。
    他のページで元のHDDは厚さ7mmと読みました。こちらでは9mmのものを使用しているようですが、そのままの厚さで換装問題ありませんでしたか?

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  2. HALさん、初めまして。
    大変申し訳ありません。本記事で換装していた SSD は 7mm 厚でした。どこから 9.5mm という数値が出てきたのか恥ずかしい限りです。記事を修正しました。
    なお、Amazon アソシエイトのリンクの SSD も 9mm厚となっていますが、メーカーのサイトへ行くと 7mm となっています。Amazon内の表記が誤記ですね。
    混乱させてしまい、申し訳ありません。ご指摘ありがとうございました。

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  3. ご担当者様

    お世話になっております。EaseUS Softwareです。
    突然のコメント、大変失礼いたしました。

    弊社の製品を紹介していただき、誠にありがとうございます。
    このたび、記事の中でEaseUS Todo Backupの公式紹介ページを挿して頂きたく、お願い申し上げます。          
    https://jp.easeus.com/backup-software/free.html

    お忙しいところをお邪魔して、大変恐縮です。
    お手数ですが、何卒宜しくお願い致します。

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    1. いいソフトなのでいれときました。

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