休日で晴れていて朝起きれたら、という条件がそろえばデジタル一眼レフを振り回しに昭和記念公園へ通う今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか。私は一応元気です。
さて、そんな時にどんなシーンであっても一眼レフでいくか! というとなるとそうではないんである。サブとしてコンパクトデジタルカメラさんも持って行っているのだ。ネコなどのスナップを撮る時はとても重宝する。 GXR (と、P10 ユニット 28~200mm 相当) か、COOLPIX S640 を持って行くのだが、S640の外観がかなりぼろぼろになってきた。ここは一発、リプレースである。
ということで、COOLPIX P310 を買ってきた。決めた理由は・・・なんでだろう。まぁ、そこそこ安かったから?ちょっと新しいコンデジ欲しいなー と思っていたところ、デジカメ Watch でレビューが掲載されたのが大きいかもしれない。 しかし、自分で言うのもなんだが、コンデジでニコンって物好きだよね。正直、キヤノンのほうが物がいいと思うんだが・・・ただ、今回の IXY が1600万画素中の 1000万画素トリミングというクソ仕様だったのでというのもある。まぁ、気にしない。買ったんだから。
■高級感あふれるボディ ~ 外観
ボディは、バッテリーカバーとかストロボ部とかを除いてマグネシウム合金である。あら、立派。本当にこれ、2万円半ばなの? と不安になるほど立派である。 しかし、傷だらけになった S640 を眺めてみると、ボディ左右のプラスチック部の塗装がはげてきているだけで、本体は綺麗なままであった。やっぱり、 本体がプラスチックだとアレだよね! ということにしておく。一部例外もあったが、ニコンのデジカメでボディがマグネシウム合金なのはお高級機のみ、という伝統なんである。うむ、質感はとてもいい。最近のニコンのコンデジは、バッテリーが USB ケーブルによる本体充電になっている。画像転送と充電を一度にでき、ついでにバッテリー充電器を付属せずにすむという、とても合理的な状態である。本音を言えば、バッテリー充電器は別に欲しいところであったりする。一応、オプションで用意されているが、結構高めなんである。
さて、P310 の USBコネクタは、底面のバッテリーの蓋の横にある。万が一カバーが取れた挙句に行方不明になっても不恰好にな らない。これはいい感じである。ちなみに、使うバッテリーは EN-EL12 である。これは S640 と同じだ。ということで、S640 はお手軽デジカメ & バッテリー充電器としての余生を送ることに?! S640 の充電サイクルは、一度フル充電してある程度撮影して、たまに充電・・・という感じでも、バッテリーが切れたことはなかったため、P310 も似たいようなもんじゃいないかなと勝手に想像する。
P310は、前面の手がかかるところにゴム製のグリップ・・・というか滑り止めがついている。こいいかんじで指にかかり、ホールド感は単なる立方体の割りになかなかよろしい。
とはいえ、私見であるが、コンデジでホールド感うんぬんを語るのはナンセンスであると思う。コンパクトさを目指しているところだと、かなり優先順位が低くなるところだからだ。まぁ、なくてもいいんだが、あったらあったで嬉しいものだ。何、この一貫性の無さ!
また、前面に Fn ボタンがついている。色々な機能から 1つだけを割り当てることができるという。しかし、この 1つだけというのがなんか歯がゆい。一 応、AFエリアの設定に割り当てているが、ISO の設定も使いたいところ。一応、ユーザーセッティングモードがあるのだが、残念ながら 1つしかない。 どうせなら 2つほしいところだ。さらに言えば、この撮影モードによって Fn ボタンの割り当ても変更できるようになればいいのに、とか思った。
右手親指にかかるダイヤルだが、思った以上にダイヤルのカチカチ感の間が大きい。もっと細かくてもいいんじゃないだろうか、というぐらいゴリゴリまわさないといけない感じだ。これは個人差がかなりあるところではある。
■じゃあ、触ってみましょうか ~ 「キビキビ」とは言い難い操作感
実際の操作であるが、まぁ、可もなく不可もなくというレベルである。キビキビ操作できるか? というとそうでもなく、遅すぎてイラつくか? というほどでも ない。まぁ、もっと反応を早くしてほしいところではあるが、コンデジに載っている CPU というのは、結構しょぼいものが多いので、なんというか普通? というところである。また、ダイヤルが 2 つあるのだが、絞りとシャッター速度になっていたりする。個人的には、右手親指にかかるダイヤ ル 1 つでシャッター速度優先、絞り優先とも変更したいんだが、それが出来ない。親指ダイヤルと裏面下部にあるローリングスイッチが絞り/シャッターに 割り当てられており、モードによって切り替えが記憶されないという。つまり、A (絞り優先) と S (シャッター速度優先) とも、調整ダイヤルとして親指側のダイヤルを使いたい、となると切り替える度にメニューを開いて、モードダイヤル切り替えが必要になるという。これはすごい不便だ。背面液晶は、92万画素。正直、低価格機の 23万画素というのはかなり厳しかった。ちゃんとピントが合ってると思ったのに写した後がっかり、というのが少なくなかったんである。大まかなピントの山がつかめるようになったのはとてもありがたい事である。
AF はあまり早くない。正直、ぱっと取り出してさっと撮る、というようりは、じっくり腰を捨てえて撮るほうに向いている。しっかし、ニコンのコンデジってフォーカス遅いし合わないよな、とか。実際、950、E5700、S10、S640 を購入し、S80 や S1100pj をいぢくりまわしての意見である。
P310 では更に怪しく、蛍光灯に向けて AF を合わせると、何回かピントが合っていないのに合焦の枠が出たりした。もちろん、そのまま撮影すればぼけぼけである。大丈夫か、おい。他にも、あからさまにぼけているのに「合焦したよ!」と元気よく教えてくれる。これはやばい。
ついでに言うと、個人的な印象だが、ニコンのコンデジで AF エリアを手動設定したとき、とてもピントが合いずらい。洒落にならないほど合わない。結構、被写体のコントラストは高いのになんで合わないんだ? とか思うのだが、やはり P310 でも改善はしていなかった。
ちなみに、店頭で P7100 を多少いぢったのだが、それも似たような傾向にあった。どうやら、ここ近年はこんな感じらしい。
私は自他共に認めるマクロ野郎である。さて、P310のマクロはどうだろうか・・・? これはかなり悶絶した。昔のニコンのコンデジは、ズーム域の広角側ではなく中間域よりちょっと広角側が最短撮影距離だったのだが、最近の製品は最広角側が最短撮影距離になるという。まぁ、それは他のメーカーに並んだということであまらい深い突っ込みはしないことに。ちなみに、P310 は広角側でレンズ前か ら 2cm とのこと。で、これからある程度望遠側にズームさせると「まだ最短撮影距離ですよ」カラー (緑) のままだ。それなら、「最短撮 影距離は変わらずに、大きく写せる!」と思ったら大間違いであった。P310 は、「最短撮影距離と同サイズぐらいまで大きく写せますよ」という意味に なっていたのだ。この表示に 変更されたのはいつからだろうか・・・? S640 だと、マクロ域の幅が狭すぎて、気付かなかったのかもしれない。
■不安を抱えつつ持ち出す ~ 撮影編
と、室内でなんたらかんたらといじっているというのはここら辺にしといて、週末に屋外で AF エリアを手動で戦ってみた。しかし、これがまぁ、合わない合わない。正直、許容範囲外である。マクロモードにしていないと、最短撮影距離がかなりきついことになるので、常時マクロモードにしている。これが遅くなる要因の一つと言える。しかし、それにしても遅い。ただでさえ、AF エリア選択に時間がかかるのに、さらに AF が迷って迷ってなかなかピントが合わない。ある程度コントラストがある被写体なら普通ならピント合うだろう、というところでもかなり迷ってくれて、逃したシャッターチャンスの数は目を覆うばかり。使っていて「これはだめだ」ということに。私が想定していたリプレース元の S640 のセンサーサイズは 1/2.7 だったが、P310 は、撮影素子のサイズが 1/2.3 という、「ちょっとだけ大きいよ!」という感じである。センサーサイズが大きくなった分、多少は画質が良くなっているはずである。果たしてその多少がどれぐらいになっているのだろう か。とか思いつつ、遠景の写真を撮ってみたりしたが、思った以上に解像している。えー、これ、しょぼい素子使ってますよねぇ? とちょっと訝しむぐらいよさげな JPG が撮れている。
しょぼいコンデジは、遠景の遠くの木々の葉や、ビルのディールなどがもやもやっとどころか、斑のある何かひと固まりの物体となっていて、とても鑑賞に耐えられ るものではない。しかし、P310はそこそこ、それなりに処理しているのだ。少なくとも破綻はしていない。これは予想以上だった。もちろん、コンデジにしては、だが。
他の P310 のレビューを見ると、RAW 撮影モードが無いのを指摘する人が少なくない。しかし、私はコンパクトデジカメではRAWはいらない派である。何が悲しゅうて、あんな小さいセンサーのRAW 画像を使わねばならんのだろうか。もちろん、2次加工で劣化しないメリットがあるのだが、記録に時間 がかかるわ、小さいセンサーでの RAW 画像というのは見るに堪えないほど汚いわ、というのを GXR を触った時に思った。 コンデジは、素直に 各メーカーが偉そうな名前をつけているカメラ内の画像処理システムに任せてしまいなさい、というスタンスである。とか言いながらも、 「高級コンパクト」というくくりながら、やっぱりあったら使ってみたいな、とは思ったり。
■総評
正直、ひどい。いや、ひどくはない。ポートレート以上、遠景以下と言っていいのか? それ以外の使い方でまともに使えるのだろうかと不安になる。AF が合わないのは、AF のステップ数がお高級機らしく、とても細かくなったからじゃないか? と勝手に想像している。レンズが明るくなった分 (まぁ、広角側だけだが)、ピントにシビアにならざるをえないというのは理解できる。なので、ピントにシビアなマクロ域ではこれまで以上に厳しく感じたのだろう。合う時はさくっと合うのだが、合わない時はとことん合わない。
写すまでひどくて、写ってからは綺麗。なんというか、痛し痒しのような、なんというか、なんというか、なんというかっ! 正直、この写りで 2万円台中盤というのは評価していい。本当にお高級感があり、安い。言わば、ズワイガニではなく、多少味が落ちるが十分満足できる紅ズワイガニのようなコンデジである (どういう表現だ)。
正直、手元に残すかどうかもかなり迷っている。某所で中古で売っぱらうかなぁ。とか思っていたら、背面液晶にうっすらと 1つ傷がついてしまった。姉宅へ送りつけるかなぁ・・・
そう言えば、購入時にケースが付いてきたのだが、 これがまた無料なだけあって残念な仕上がり。ぐにょぐにょしており、かっちりボディサイズに作ってないのか、サイドなどは手でえいやっ! とまげたりして装着しなければならない。無料だから気にするな、とはいえ正直、どうかなーという感じである。
とか、書きたい放題書いたが、改めて読むとネガティブな印象しか受けない。公開していいのだろうか? とかかなり苦悩したのだが、「なんで金払ったのに言いたいこといっちゃいけないんだよ!」とも思ったので、ようやく公開。ちなみに、買ったのは 6月だっけかなー
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・ボディがしっかりしており高級感がある・コンデジにしてはそこそこ高画質
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・操作のカスタマイズがしょぼい ・マクロ域の AF が合わない
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