12年前か・・・。恐ろしいな。
まぁ、しばらく埃をかぶって転がっているこやつを、なんとな~く久しぶりに使ってみた。今使うとどんなもんなんだろう。
■スペックおさらい
1/2インチ補色系CCD 211万画素。35mm 換算 38~115mm 相当の 3倍ズームレンズレンズ機である。
今は、多分、原色系CCD ばかりだと思うが、当時は補色系CCD なるものもあった。原色系CCD が、RGB の組み合わせで像を造るのに対し、補色系CCD は CMY(+G) で像を作るのだ。当時は、「補色系CCD は変な色」(色再現に劣る) と言われていた。実際にそのような傾向にあったのは事実である。しかし、今思うと、「Nikon のオートホワイトバランスが馬鹿なだけじゃねぇ?」みたいな。事実、ホワイトバランスを手動 (プリセット) にすると、とても綺麗な色が出るのだ。さらに言うと、Nikon のオートホワイトバランスは、現在でも結構アレである。
ボディは、ハイエンドの証とも言えるマグネシウム合金である。この質感を一度味わうと、プラスチックボディだと安っぽくて物足りなくなる。つまり、高級志向になってしまう恐ろしいトラップである。
■久しぶりに使ってみて ~ 操作関連
さすがに古いだけあって、なかなかクセがある。
今だと考えられない仕様がてんこ盛り。
・スリープになると、ズーム位置がリセットされるよ!
・撮影モード (マクロ/望遠)、ストロボ設定が電源入れるたびにリセットされるよ! (A(オート)時)
2つ目は、使うなら M(マニュアルモード) 使えってことなのかもしれないけど。
・マクロが合わない
致命的である。AF が遅いうえに、背景が遠景であるとまったくピントが合わない。コンデジのマクロには期待しないほうがいいよ! 動体は完全に無理、というのは現在の機種でも変わらないのは悲しいところではある。いや、Nikon のコンデジは、本当にマクロ域でのピントが合わないんだよ。
・スイバル最高!
こう、レンズと液晶部とが回転するのをスイバル型とかスイベル型と言う。なんでこんな変態じみたものが出来上がってるのかというと不明であるが、世間一般で初めて普及機と言えた QV-10 がスイバル型だったんで、デジカメ出始めのころは似たような形が少なくなかったんである。
ローアングルやハイアングルの構図が撮りやすく、できればこの形、復活してくれないかなぁ・・・まぁ、今なら液晶回転タイプ(バリアングルとかそんなの)があるからいいんですけどね。
■当時の最高峰の画質
200万画素・・・画像の最大サイズが 1600 x 1200 である。等倍で画面からはみ出さず表示できそう! 今じゃ、1600万画素とかあるからな~。恐ろしい時代になったもんだよな。
ということで、最大サイズ Fine のサンプルを。
正直、200万画素だけど、今でも十分綺麗に写る。だが、暗所だと、横縞のパターンが見えるのはどうなのかな~ と思ったり。
また、逆光に弱すぎてどうしてくれよう、という感じである。こう、日光で透けた葉なんてありがちなものを撮ろうとすると、もう、盛大にフレア (画面全体が白っぽく明るくなる) さんが出てくる。今のデジカメって、よくできてるんだな~ と改めて思う。ちなみに、お日様だとゴースト (青とかの光の玉) さんが出てくる。
■思い出と写真は色褪せない
正直、使っているとレスポンスが悪く、とてもストレスを感じる。やはり、技術の進歩というのはすばらしいものである。
しかし、画質については、今でも十分通用するのではないだろうか。少なくとも、携帯カメラよりは断然いい。・・・のだが、いかんせん、その携帯カメラよりも画素数が足りない。
まぁ、スイバルスタイルで、10数倍のズームレンズつけて後継機・・・は 100% 無理なのはわかっている (COOLPIX S10 の後継がほしいの意)。
あえて、今使う意味は皆無であるが、昔のよき時代を懐かしむ、なんとなく手にとって質感を楽しむ、そんなカメラである。まぁ、なんというか、単なる懐古趣味だよね。
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