プレパラートという言葉を聞いたのは、小~中学校以来という人が多いのではないだろうか。
なんで個人宅にそんなもんがあるかというと、自他共に接写野郎の私であるが、一時期、「やっぱり顕微鏡も必要だよね!」と血迷い、安い顕微鏡を購入したのだ。
ということで、さっそく使ってみようじゃないか!
■機材紹介
Vixen の SC-700 である。2万以下ながら、最大 700倍という、スペック上なら本格的な顕微鏡である。
しかし、このままでは撮影できず、一眼レフとなると、マウントやら専用接写リングやらのアダプターが必要となる。だいたい、さらに 5,000円ぐらいかかることに。
購入当時は D70 を使用していたため、ライブビューが不可能だったんである。正直、小さいファインダーではピント合わせは不可能に近かったのだ。
D90 を使用していた当時は・・・ライブビューはできるようになったが、光源が足りなかったんである。蛍光灯の光を反射鏡で使うには暗すぎ、室内では適当な光源が他になかったのだ。屋外だと、目が焼けるかもしれない。これはだめだ。
しかし、ここで D7000 の時代である。なぜか手元には USB の LED ライトが! これで環境は整った。
■被写体紹介 ~ 失敗例
さて、何故プレパラートを買ったかというと、「やっぱり微生物だよね!」ということである。家の隣に、某研究施設があり、一般人でも自由に立ち入ることのできるエリアに池があるのだ。これは、きっとあんなものやこんなものがうねうねしているに違いない! ということである。
というわけで、夜に水を汲んでくる不審者。
プレパラートに 1滴水をたらし、カバーガラスをかけ、周辺にティッシュを当て、余計な水をとって・・・いざゆかん、微生物の世界へ!
・・・無理です。顕微鏡がしょぼいです。フレア、収差、被写界深度、どれをとっても最低です。ろくに何か見ることができません。
たまに、目の前をふよふよしたものが通り過ぎますが、すごいスピードです。ピントを合わせることができません。いや、合ってるんだろうけど、レンズの解像度の低さ、および被写界深度がその謎の生物より狭いらしく、まったく被写体のはっきりした姿はわかりません。時折、まっすぐな棒は現れますが、珪藻の一種でしょうか。いずれにしろ、はっきり姿は見えません。
・・・要するに目的は失敗ってことだ。
しょうがないので、微生物に挑戦した前と、がっかりした後の作例を上げておく。
Take1 ~ 食塩
これで被写界深度に絶望を感じる。塩の結晶すらはっきり見えません。
Take2 ~ ティッシュペーパー
はい、何かのもやです
Take3 ~ 砂糖
まだそこそこ見れますが、やっぱりアレです。
■まとめ 安物買いの銭失い。
安物はだめだ。かなり作りが甘い。
たとえば、対物レンズは、レンズの内側も銀色のままである。これでは、顕微鏡の内部で光が反射し、像がもやもやになるではないか。せめて、艶消しブラックなりの塗装をしておいてくれてもいいんじゃないだろうか。
接眼レンズのコーティングむら? ゴミ? がダイレクトに表示される。いくら清掃してもそのままだったので、レンズ内のゴミか、コーティングむらだと思われる。
ということで、写真を目的とするなら、この機材のセットはお勧めしない。
せめて、中学校レベルの顕微鏡がほしいものだ。いや、きっとお高いんでしょう?
ということで、今から趣味レベルで顕微鏡写真が撮りたい、という奇特な方は、サンコーとかの USB顕微鏡カメラをお勧めしたい。
余談
一方、USB LED ライトはいい感じである。ちょっとケーブル長が足りないかな~ とは思ったが、そこそこの明るさで、たまに役に立ってくれる。安かったら買っておくがよい。
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