2016/03/27

LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm 購入

さて、LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm / F4.0-6.3 ASPH. / POWER O.I.S. の購入記+レビューである。

■超望遠レンズを買おう ~ 購入までの道のり

このレンズが発表されるまで、マイクロフォーサーズ用 AF レンズで最も望遠なのは LUMIX G VARIO 100-300mm / F4.0-5.6 / MEGA O.I.S. だった(OLYMPUS の 75-300 もあるけど)。しかし、悲しいかな 5万前後の安レンズであり、望遠側の画質は「まぁ、こんなもんだろうね」というものであった。だいたいのズームレンズは、望遠側の画質は間違いなく落ちる傾向なのである。ということで、描写が甘めであるので、使用頻度は高くなかった。

そんな中、100-400 が発表された。かなり力を入れていたようで、開発中であるアナウンスもされており、そこら辺の普及レンズとは違うようだった。LEICAブランドだしな! これは買わねばなるまい。
同時期に M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO も発表されていたものの、お値段が想像以上だったため、安いほうを選択した貧乏人である。サンヨン、20万でおつりがくるなら間違いなく買っていたんだがなぁ・・・



■スペックと見た目と ~ お高級感溢れる逸品

この 100-400mm の最大の特徴は、35mm 換算で 200-800mm相当の超望遠ズームレンズという事である。他マウントではシグマやタムロンが 150-600mm を出しており、画像素子サイズ APS-C のカメラなら最大 900mm 相当になるので、焦点距離自体は別段騒ぐほどでもない。しかし、そこはマイクロフォーサーズである。レンズサイズがこれまたコンパクトとなっており、機動性が段違いなのだ。同クラスのレンズでは小さい部類の タムロン 150-600mm は全長が 257.8mm 1,951g だが、100-400mm は 171.5mm 985g である。長さの差は 86.3mm 程度だが、重量は約 1/2 である。でかく重いレンズを持ち運んで、その重さに負けて写真を撮るのが億劫にならないというのはとても高いアドバンテージと言える。値段は約2倍だけど。改めて見ると、Nikon の 200-500mm よりも高いのか。えらいもん買ってもーた。
最短撮影距離が 1.3m で最大撮影倍率が 0.25倍と、マクロ域もなかなかがんばっている。超望遠レンズはほぼ鳥用だったのだが、虫や小動物でも十分カバーできそうだ。

レンズ本体だが、100-300 と違い鏡筒が金属製になっている(100-300はプラ)。ひんやり冷たく、所有する喜びは十分満たされる、とてもいい質感である。
フードも内蔵されているのだが、申し訳程度に2cm程度飛び出すものでしかない。しっかりと遮光したい人用に、さらなる別売りフードも用意されているというのがアレ。結構せこいな。高いレンズなんで、同梱ぐらいしてほしいところ。
ズームリング、フォーカスリングのほかにズーム位置固定用のズームロックリングもある。ズームリングがとても重い部類で、レンズ自体の重さでズーム位置が移動されることもないと思われるのだが、まぁ、無いよりはあったほうがいいか、というレベルである。

このレンズも、ズームするとレンズが繰り出し全長が伸びていくタイプである。一般的なズームレンズは、望遠側にするとうにょーんとレンズが繰り出され、とても安っぽい見た目になる。100-400 は繰り出す長さが個人的な許容範囲に収まっており、思ったより下品ではない。周りが白レンズ(主にCanonユーザーが見せびらかす高い望遠レンズ)ばかりであっても、ぎりぎり恥ずかしくはないレベルだ。思いっきり個人の主観である。


■手ぶれ補正が悩ましい使い勝手

今更ながら、メインカメラは E-M1 である。ボディ内手ぶれ補正とレンズ内手ぶれ補正どちらがいいのだろうか。マイクロフォーサーズシステムは基本的に、両方に手ぶれ補正がある場合はカメラ側が優先される。しかし、超望遠域になってくると、ボディよりもレンズ側のほうがいいらしい。
実際に OLYMPUS の 300mm もレンズ内手ぶれ補正がついていたりする。しかし、E-M5 mkII とか新しいボディだと、ボディ側の手ぶれ補正も合わさって強力な手ぶれ補正を実現・・・とか言われている。しかし悲しいかな、ボディとレンズのメーカーが違うとそうはいかないだろう。
と言うことで、ボディ側の手ぶれ補正を切って、レンズ側のみで戦ってみることにする。レンズを変える度に、ボディ側の手ぶれ補正をOFFにするのがめんどくさいが、まぁしょうがない。ボディ側の手ぶれ補正では、EVF やら背面液晶やらのプレビュー画面の小刻みな震えはそのままなのだが、レンズ側の手ぶれ補正にするとプレビュー画面がぬる~っと安定し、十分手ぶれ補正が利いているのが分かる。いいことだ。

さて、実際に撮影すると、若干甘いような画像を量産する。時にはピシッとしている感じなのだが・・・早い話、手ぶれが補正しきれていないのか、微妙にぶれた写真が多い。どうも、絞り優先オート、ISO オートにしたところ、シャッター速度が 1/200秒ぐらいで安定しているようだ。これは、シャッター速度優先モードを使ったほうがいいのかもしれない。そりゃ、超望遠だもの、1/200 程度だとブレも起こるわ! という感じである。
ぶれない目安というのは、1/35mm相当の焦点距離 なため、できれば 1/500 よりも早いシャッター速度になるように気を付けて、パシャパシャやっていきたい。
また、静音シャッターモードだと、電子シャッターなため連続撮影すると画像が歪む(レンズではなくカメラの機能なので、全くの余談)。連続撮影した画像をコマ送りするとよくわかるのだが、前の画に比べてぐにゃっとなるの だ。そのため、シャキッとした写真を写したいならば、機械式シャッターモードにして、手ぶれに負けないようにしっかり構えるか、三脚を使いなさい、という ことなのだろうか?
とはいえ、手持ちでここまで写る! というのはすげーことだなーと。

ほぼ、マイクロフォーサーズのシステムが出来上がった。
次に買うとしたら、E-M1 の後継か、くっそ明るいポートレート用レンズかなー

 

■撮影サンプル

基本的に、Lightroom 読み込み、デフォルトパラメーターで書き出したのみ。








とまぁ、ここまでが通常のレビューなのだが・・・


■Panasonic は家電メーカーである。

購入後、自宅で眺めていると、前玉の裏側に目で見える範囲のチリが2つ発見された。購入直後であるから、使用時に混入したわけではない。それ以前に、このレンズは防塵防滴である。ぇ-
ホコリではなく、レンズ組み立て時に出た樹脂とかのカケラだろうか?

肉眼で十分見える2つのチリ・・・


さすが Panasonic、カメラメーカーではなく家電メーカーである。

購入店舗が遠いため、Panasonicの修理センターまでえっちらおっちら持っていく。すると受付のおばさん曰く、「買った店へ持っていけ」の一点張りであった。ゴミが入っているんだよと言っても、レンズ自体を見ようともしない。別に、クレームをつけたいわけじゃない。前玉外してゴミを吹き飛ばして戻してくれりゃ文句も無いのに、頑なにそれを拒否するのだ。さらに「使っている最中に入ったかもしれないし」と責任回避の魔法の言葉を使用してくる。発売日から2日しか経っておらず、かつ防塵防滴を謳っており、Panasonicで一番高いレンズであるにもかかわらずである。

さすが Panasonic、カメラメーカーではなく家電メーカーである。

ってか、カメラ製品を修理しようにも、一般的な修理窓口にはクリーンルームが無いとのこと。関東圏の品は、一度埼玉で集められ状態を確認して、修理するなら大阪に持っていかれるらしい。なんじゃそりゃ。
「不具合ではなく、目に見えるホコリ・チリが数個あっても御社の品質基準で合格ということであれば納得する」(諦めてオーバーホールにする流れ)と聞くと「それは(Panasonic の品質基準で合格では)ない」と言う。なら、一度レンズの中のゴミ確認しろや! と思ったのだが、いかんせん Panasonic。家電中心だから、カメラの知識がある専門の人が窓口にいるわけではない。この製品の発売日とか知らないようだし、完全なマニュアル対応である。
しょうがないので、一度購入店に引き取ってもらうことにする。久しぶりに遠出したのだが、骨折り損のくたびれ儲けである。

さすが Panasonic、カメラメーカーではなく家電メーカーである。

さて、店員氏に連絡しレンズを回収してもらうことにしたのだが、改めて強い光を当てたところ、さらにレンズの奥にもホコリが見えた。う~む。品質管理とは・・・
せっかくなので、回収してもらう日に共に遠出してみる。店員氏に 100-400 を持たせてみたら、あまりの超望遠っぷり、手ぶれ補正っぷりに喜んでトンビとかパシャパシャしていた。おい、コラ。俺が撮影したのか、お前が撮影したのかわからなくなろうだろうがっ! とか。

回収時に「最悪、清掃対応で、料金が発生しないのが嬉しい」と伝えたところ、後日、無事に製品交換対応との連絡をもらった。「品薄だからいつ交換品が届くかわからないけどな!」との言葉とともに。

くそったれ、Panasonic 製品は高いものは家電以外はもう絶対買わねぇからな!




2 件のコメント:

  1. オリとパナ、どちらを購入しようか悩んでいたのですが、大変参考になりました。
    オリに決めました。

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  2. ひどい内容ですが、御参考になりましたら幸いです。
    このレンズは、メーカーの姿勢以外はいいモノなんですけどね・・・

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